メンタルヘルス研究

本のレビュー:うつヌケ うつトンネルを抜けた人たち

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今回は田中圭一氏著、うつヌケ うつトンネルを抜けた人たちのレビューをしていきます
10年前いやもっと前かな?とにかく東京にいたころ
こんな本がサブカルコーナーに平積みされていた
あっ‥察しとなった自分だがなんと作者は同じ人である。
サラリーマンとして仕事をしながら漫画家としての活動をしていた田中圭一氏が2005年頃から謎の苦痛に蝕まれる
その謎のつらさにこう言葉を投げる
ボクが50歳をむかえる日にしんであげる
そして2014年、見事に元気を取り戻した田中氏がそこまでの経緯を語る。
オムニバス形式で映画監督、シンガーソングライター、エッセイスト、サラリーマン、ゲームクリエーター
17名がうつのトンネルを抜けた経緯と今を語り、田中氏が漫画で、
鬱を経験した人にしかできないやり方で表現していく。
脳が濁った寒天で包まれてような頭にいつも「もや」がかかったようなボヤ~っとした感じ
とか
自分でも分かる抑うつ状態に文字が頭に入ってこない
とか抑うつ状態を経験した人だからこそ共感できる表現満載である
特に表紙のオバケのようなキャラクター(作中では妖怪と呼んでる)は
抑うつ状態の時にやってきて頭にのしかかって人々の動きをとれなくしたり、
パニックに陥れたりとにかく悪いことをする!
これはものスゴイ発明である。
だって自分にも身に覚えがある、それは大学時代に僕が虫と表現したそれと多分同じモノだから!

ここでまた表紙をみいただきたい。

その妖怪をまるで愛猫のように抱えるイラストが表紙である。

これが彼が行き着いた病気との向き合い方なんだろう。

それしかないのだろうか?今の自分は思ってしまう。

それしかないのだろうか?
例えば完全にコイツを火でも刃物でも毒ガスでもこの際カメハメ波、メラゾーマ、メギドラオンなんでもいい
とにかく駆逐することはできないのだろうか?


やっぱりそれしかないんだろう。
戦うことよりも向き合うことが大事、やっつけることよりも共存することが大事、
少なくともこの本にはそう書いてある。
ブログを書くのも、ゲームするのもままならない時期にこの本に出会ったが
それしかないのだろうか?というより
ンナワケネーダロウガヨウゥゥゥイ!
そんな発狂よりの怒りが強かった。
でも読み終えることができた。
それは語り手の自分の話をしっかり世に発信しなければ!という強い意志
その意志を漫画にせねば!という田中氏の真摯さが生んだエネルギーほかならない。

またこの本、ちょっと変わった職業というかクリエイターよりの職業の人が多い。
たぶん自分の経験を世に発することの喜びを糧とする人たちなのだろう。
その分抑うつ状態にある人に対する配慮を作品全体から感じた。

この記事を書く前に読み直してみた。
今読むとまた違った印象を覚えた。
特に最終話の最後のコマは田中氏の優しさが胸に染みた。
トンネルを抜け出した時、それはそう遠くない未来だと思いたいが、またこの本を読みたいと思う。
最後にオーケンこと大槻ケンヂ氏の最後のコマから引用してこのレビューを閉めたいと思う。
「不安」は消えることなく
時々ちょっかいを
出してくる
困った存在だけど


いっしょに
歩くことが
可能なヤツだ


そう思えるようになってきたんです
2017年11月28日記す
蛇足田中圭一氏ツイッターやってます、うつヌケののりよりコッチのノリが強いです。
元気そうでなにより

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